楽天送料無料(楽天ユニオン)問題を機に、WEB業界の問題を改めて考えてみたら結構エゲつなかった。

常世と初めてのWEB広告

楽天送料無料化 楽天ユニオン

楽天は3月18日から、消費者が楽天市場で3980円以上を購入した際に、送料を無料化する方針を進めています。これに関しては賛否両論あるようですが、様々な目線で考えることが大事かと思いますので、IT業界に属する身として広告現場も考えてみました。

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名須川

さて、今日はここ1年ほど携帯キャリア参入でお騒がせが絶えない「楽天」について考えてみましょう。
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常世

広告現場では関係ないのじゃないのか?
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名須川

いえいえ、日本の巨大IT産業ですからね。何より、楽天市場というのはECサイトが起源で、広告手法の1つです。私たちの業界にも関係ないとは言い切れないのですよ。
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常世

まあ、私は楽天市場をよく利用するのでの。楽しい話になると良いが。

楽天送料無料化問題とは

楽天送料無料化問題とは、楽天側が2020年3月18日から、消費者が楽天市場で3980円以上を購入した場合(沖縄や離島などを除く)、サイトの表示を一律で「送料無料」に変更する方針の事です。
これは楽天側は既に決定済みとの事ですが、ここに楽天ユニオン(https://rakuten-union.com/)が「優越的地位の乱用」にあたると、公正取引委員会に排除措置請求書を提出しました。

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名須川

簡単に言うとですね、楽天側が3,980円以上は送料を無料にした方が店舗の売上上がるよ。と、送料を店舗負担で半ば強引に推し進めちゃってるわけですね。
 
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常世

楽天側の主張では、3,980円以上を送料無料にした方が、店舗の売上に繋がると言うておるんじゃろ?
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名須川

はい。
更にアンケートで「送料が分かり辛い。」「あまりにも高い送料を見て購入をやめた。」などもあるようです。
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常世

確かに、私も楽天の送料の分かり辛さにはイライラしたこともあるの。そして、異常に高い送料も何度か見たことがあるの。
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名須川

常世さんもツイッターで話をしていましたね。おそらくユニオンの方だと思いますが、現場の意見を教えてくれました。

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常世

送料を価格に入れ込んでしまえば良いのではないかと、いう私のツイッターに返信が来たのじゃよ。
消費者としてはどうせ払うならポイントの付かない送料、ではなく商品代に入れて欲しいからのう。
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名須川

しかし、送料を一律で入れる場合は平均値を取るので、都会では割高になり地方は割安になる。
と言う意見でしたね。
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常世

そう言うことじゃな。さて、ここからが広告現場らしい話じゃな。

少数が巨大化するWEB産業の仕組み

実はこのような問題は、楽天市場だけに限ったことではないのです。WEB発展の弊害の1つで集客が一極化しやすいのです。
何故なら、WEBが発展するまでは、土地・人口・交通・ショップの人気・土地特化のアナログ広告など、集客手法が多くあり、様々な方法で分散した集客ができていました。
しかし、WEBの発展と共に、ユーザーは外に出ることなく全国のショップから欲しいものを購入できるようになりました。
そこに検索という最強の広告手法が生まれた事で、検索のランキング上位が大きな集客力を持つ事となりました。
検索があまりにも強力で、その力を利用したポータルサイトの暴挙は山ほど見受けられますね。
楽天市場は表面化した一部に過ぎず、世の中には理不尽な契約改定など溢れています。
送料無料化のように、出店者に負担を強いる契約改定は表面化していないだけで、結構多いものです。
例えば、掲載費のアップや、広告枠制限の解除。広告枠の追加も厳密に言えば既存顧客の広告効果を動かすものです。
楽天市場は巨大かつ、法に乗っ取った運営をしているからこそ浮き彫りになったとも言えます。
WEB業界はまだまだ整備されておらず(整備以上に発展の速度が早すぎる)、抜け道のようなものが山ほどあるのも事実です。

WEBの集客知識は全事業に必須のスキルに

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名須川

さて問題です。集客手法がWEBに寄ると、新規物販を行う際どうしますか?
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常世

WEBの知識が無いと、既に発展している所に頼って集客をするようになるの。楽じゃしな。
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名須川

おそらく、そういうこともあるでしょうね。
事業をスタートする時に楽天市場に出しておけば大丈夫、売れる。と、WEBのややこしい知識を取得する時間を大幅に削る人が増えすぎちゃったんですね。
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常世

結果、店舗数が拡大した楽天市場が大きな力を持つことになるのじゃな。
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名須川

実際、昔は地域での販売に乗り出すのが精一杯だった所を、店舗側も楽天市場の強力な集客力で、全国規模に膨らませている店舗も多くありますからね。
持ちつ持たれつだったのでしょう。
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常世

問題は楽天市場に頼りすぎておる。ということじゃな。
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名須川

2018年ですね。求人業界がポータルサイトだけに頼らずに、自社のホームページ+indeedを掛け合わせた、自社採用サイトの強化が流行りましたね。
これは、ポータルサイトだけに頼り過ぎない為の発展だったのです。
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常世

集客手法は山ほどあるからのう。店舗側の方達もユーザーへの不利益を心配しておった故、できれば色々な手法を考えて欲しいものじゃよ。

楽天市場は氷山の一角!?WEB業界の一強化を読み解く

実際私たちが体験したWEBを利用した、理不尽に思えるWEB業界の一部を紹介します。

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名須川

さて常世さん、今回の楽天市場の件が大きく取り上げられていますが、実際「ん?」と思うようなWEBの契約とはあるんですよね。
そして、消費者側からもゾッとするようなWEB広告の話も。

低価格に案件を集めて、価格破壊。広告市場が体力勝負の時代に!

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名須川

今や、WEB制作費はもちろん、広告運用などは価格競争の真っ只中です。
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常世

制作費はCMSの発展で分かるのじゃが…広告運用もなのか?
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名須川

はい、価格競争です。広告運用管理費というのは一般的に20%だったのが、今や15%、10%となっています。
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常世

そこまで下げて、大丈夫なのか。100万の広告費でも10%じゃと10万円。
月に当てられる人件費など、しれておるじゃろ。
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名須川

しかし、通常レベルならそうはならないんです。
何故なら、リスティング広告運用にはキーワードなど過去のデータを取り貯めて、別の顧客の広告として売ることができるのです。
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常世

なるほどの。スタートアップでキーワードの精査ができておれば、あとはある程度の効果は見込めるからの。
となると、ランディングページを高額で獲得するのかの?
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名須川

ランディングページは無料です。
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常世

無料!?一昔前は、10万以下は頼むのは危ないと言われておったのに。
そこにしっかりと他社との違いや、顧客独自の強みを出せるのか?!
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名須川

なので、質がすこぶる低い。
似たようなページを量産して、掲載順位とキーワードの独占である程度効果を出す。
管理費10%なので、顧客の利益ハードルも低くなる。

リスティング広告や、ディスプレイ広告で10%、ランディングページ無料を推す。気づけば業界の価格水準は落ちる、と。

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常世

何故、そんなことがまかり通るんじゃ。日本の企業の発展にもならんじゃろうに。。
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名須川

デフレだからですね。
あ、うちは今なら9%で対応中ですよ。メールにて受付しております。
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常世

9%!?
どうした、名須川よ。うちは管理費20%じゃ…
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名須川

デフレですからねぇ。こうなると小さい会社が逆に強かったりもするんですよ。経費がかからない分、顧客一人一人の対応をきめ細やかにできます。
今は特に広告する必要もないですが、いずれ広告も出そうかと思っていますよ。
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常世

これも体力勝負ということじゃな。

案件を集める、下請けに複数見積もり、掲載費+マージン請求

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名須川

制作系の一括見積もりがこれにあたりますかね。
ある業者は広告費を4,000万リスティングに当てて、案件を拾って掲載登録した下請け業者に流す。
といったことを行っているそうです。

更にその顧客との案件が結びついたら、1年間はそのクライアントからの売上を5%取るそうです。

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常世

5%!?
売上の!?
広告運用ならとんでもなく利益が残らんではないか!
何故登録する業者がおるんじゃ!?
 
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名須川

今や広告や制作業者を探すのもWEBの時代です。
先ほどの価格破壊運用の件もそうですけど、この一括見積もりも前提が価格競争になっています。
それを莫大な広告費で宣伝するので、小さい業者は独自の集客手法を持っていないとどうしても太刀打ちできないんですよ。

付き合いがある企業から声がかかっても、WEBで調べて低価格を見ているので価格の前提が違うんですよ。

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常世

なるほどのう。GoogleやYahooのようなプラットフォームを持っているところは笑いが止まらん話じゃの。
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名須川

まあ、そういことですね。アルファッベット(Google)の株価が証明していますね。ほんと強い企業ですよ。

消費者は注意!広告費を積めば、掲載順位1位に!審査激甘のリスティング広告

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名須川

極端な話、お金さえ積めば、少々広告ルールを超えても掲載順位1位が取れます。それが消費者センターに何度も入られてもです。
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常世

消費者センターに入られた事はGoogleやYahooには分からぬからのう。故に口コミを導入しておるのじゃろうが、これも口コミを書く業者がおるくらいじゃからの。
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名須川

更に、AIに初期審査を任せているので、意外と掲載基準を超えても出ちゃうんですよね。最安とNo.1とか。
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常世

一般的に紙やテレビなどは審査が厳しいから、広告の法がしっかり守られていたんじゃがのう。WEBは海外のプラットフォームが多い上に、AIが海外仕様なために追いつかぬこともあるようじゃの。
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名須川

私たちは、この仕組みを知っているので、いい業者が一番に来ているわけではないと分かるのですが順位とクリック率を見ると、まだまだWEBのリテラシーが足りないと分かりますね。1位だと7%ほどになります。
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常世

一昔前は1位で4%ほどだったんじゃがのう。
プラットフォーム側は目立たせるために、広告と分かりづらくすればお金が稼げる仕組みじゃな。
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名須川

検索広告は最強ネイティブ広告(記事のリンクのように、広告と分からないような広告)ですね。
2位で4%ほどになります。
検索結果の2ページ目以降はほとんど見られません。
これが一強を作っている仕組みですね。

楽天市場送料無料化まとめ

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名須川

さて、ほとんどWEB業界の事ばかりになりましたが….。普通の議論はあらゆるところで行われているので、WEB集客とは方法がたくさんあり、1つにこだわる必要がない点と、WEB業界では表面化していないパワーゲームは昔から起こっている。という事が伝われば。
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常世

言うておる事は理解したのじゃが、WEB時代を生き抜くためにはどうしたらいいのじゃ?
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名須川

まずはWEBの知識を得る事です。
店舗、企業には広報を担当している人は必ず昔から居ます。私たちのような小さい事業なら、兼任もありますね。
その方達のWEBリテラシーを上げる事です。
広告会社に相談するのも良いでしょう。
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常世

手法は変われど、広報は必要なのじゃが、その能力を伸ばすことが必要というわけじゃな。
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名須川

今回の楽天送料無料騒動は楽天市場に頼る比重が大きすぎることで起こっています。先の話だとリスティング広告に頼りすぎると、いざ巨大な広告費を持った事業が現れると打撃を受けます。
WEBには集客手法が多くありますので、SNS、自社サイト、メルマガ、リンク施策、記事作成施策…様々なリスクヘッジをしておく事が良いかと思います。
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常世

楽天が無くなったら、どうするんじゃろというのも考えられるしのう。
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名須川

今回の送料無料化はAmazon対策と言われていますが、店舗側にはしっかり納得してから進めるべきだったですね。
私個人的には、送料無料化自体はユーザー目線に立った良い施策だと思いますし、純日本産のECサイトの楽天には頑張ってもらいたいですしね。
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常世

店舗側もユーザーに不利益が被る事を懸念しておったが、そこは楽天もモバイルを絡めて得をする施策を考えるのじゃろう。
ここまでユーザー還元するECサイトは世界でも無いからのう。
是非とも、お互い手を取り合って日本を盛り上げて欲しいものじゃよ。